君ありて幸福

#めーちゃんが何でルカを好きかって言う話。
#己の需要を満たすためだけにやりました。
 

 
01.はじまり

 
世界は広くて、私は一人だった。
ここに私が道をつくるのだ。世界がそう私に教えた。私にはそう言う役が与えられている。
 
 
02.空ろ

 
楽しいことと大変なことは、だいたい同じくらい。立ち止まる暇はない。
けれどそれらとはまったく別のところで、一人であると言うことが私を退屈させた。
 
 
03.意義

 
友達ができた。善良で優しい人。
この道を辿ってきたらあなたに会えたと彼は言った。
道をつくるとはこう言うことか。これからは退屈ではなくなるのだろう。
 
 
04.私の妹

 
妹ができた。人好きのする可愛い子。
妹というのは大抵お姉ちゃんよりよく出来るものだ。
この子は希望。私が歩いてきた道を未来へつなげる希望。
 
 
05.これからのこと

 
家族が増えた。人懐こくて元気な子達。
私に与えられた役はよく果たされたと思う。世界は随分にぎやかになった。
この先を歩いて行くのはこの子達だ。
 
 
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行かないんですか?
 
うん。少し疲れたかな。
 
それなら、私が手を引きます。
 
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06.君ありて幸福

 
そうして私の手を取ったのは、私の隣を歩く人。私と一緒に歩く人。
あなたに会うためにこの道を辿ってきたと彼女は言った。
私がつくった道はどうやら、何より私のためであったらしい。
世界はこんなに幸せで、明るい音が満ちている。