『古い弦楽器、新しい家』と『姉の結婚式の前夜、のような今日』はつながってるお話なのですが、本当はもうひとつ、メイコ視点の話があって、でも今のところ書く予定がないのでとりあえずネタメモとしてしたためておく。
『姉の結婚式の前夜、のような今日』でメイコさんが何を悩んでいたかって、ルカさんと一緒に暮らすかどうかではなくて、ルカさんを生涯の伴侶に選んだと言うことを公にしてもいいのかどうか、ってことなのですよ。
ルカはそれでいいのかな。
ルカの人生を変えてしまうことにならないかな。
ということをずっと考えてたわけですメイコさんは。
同性カップルでも異性カップルでも何らかの人生の転機にさしかかれば多かれ少なかれそういうことがあるのではなかろうか。
ルカさんは喜んでメイコさんについて行く、ということをメイコさんはよく分かっていて、だからこそ自分が決断しなければならないと考えています。
ルカの人生に対してどこまで自分が責任を持てるか、みたいな。
メイコさんはルカさんに対してナチュラルに常にイケメイコ。
ゆえに、ルカからみたらメイコさんが素敵すぎてメイコさんへのときめき度がカンストしちゃってて、溢れそうな大好きを持て余しています。
それを自覚しているのでたまにすごく不安になって、これ以上好きが増えないようにすごく頑張って自制して生きているので、『古い弦楽器、新しい家』でどこかルカに遠慮が見られるというか、あんまり一緒に暮らそうとか考えていないのはそういう背景によるものです。
そんなルカさんに気づいているメイコさんは、ルカさんの目に見える形で安心を与えたいと思っているので、最終的に一緒に暮らそうかってなるのですが、そうなるまでのメイコさんの葛藤が案外長い。
メイコさんはこう見えてルカさんに対する愛情度がだいぶ高くて、ちゃんとルカさんを幸せにしてあげたいと思っているので、
ルカはそれでいいのかな。
ルカの人生を変えてしまうことにならないかな。
ってずっと堂々回りしてるのです。
そんなメイコさんの背中を押すのがミクさんなわけですよ。
「一緒に暮らせばいいのに。そしたら私も遊びに行くし」
って『姉の結婚式の前夜、のような今日』でミクが言うのですけれども、ミクがそう言ってくれるならほかに誰も味方がいなくてもいいかな、とメイコさんは思ったのです。
ミクメイはお互いに重度のシスコンなのでね。
メイコにとってルカはパートナーだけれど、ミクはもっと別の絆的な何かで結ばれた存在なイメージです。ルカメイにはない結び付きががある。
なんかこう、ミクさんがメイコさんの誕生日とかのプレゼントに悩んでて、ルカさんに相談したとして、ミクちゃんがメイコさんを好きでいてくれることがいちばん喜ばれると思うわ、ってルカさんはたぶん言う。
ルカさんも公認。
ルカさんはミクさんを大事にしているメイコさんが好きで、ミクさんはルカさんを大事にしているメイコさんが好きなのです。
そんなわけで、ミクさんに愛されてルカさんに愛されて、メイコさんは今日も幸せです。